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ウクライナで破壊された水インフラ 日本が技術支援 11月6日、ウクライナ技術者を日本招致
水処理メーカーの日本原料株式会社(本社:神奈川県川崎市 代表取締役社長:齋藤安弘 URL https://www.genryo.co.jp)は、ウクライナ国のキーウ市とオデーサ市の2都市に可搬型浄水装置「モバイルシフォンタンク」4基を供与することになりました。
ロシアとの戦闘で壊滅的な被害を受けたウクライナ国の水道施設の復旧事業のために、日本政府が独立行政法人日本国際協力機構(JICA)を通じてウクライナ政府と「緊急復旧計画」を協議し、緊急の復旧ニーズに対応する幅広い資機材の供与(緊急復旧計画・フェーズ1)が進められてきました。水インフラ分野では可搬型浄水装置「モバイルシフォンタンク」が採択され、12月には現地に供与されます。
これに伴い、キーウ市から管理職級の水道技術者3名と事務管理職を日本原料株式会社の高萩工場(茨城県高萩市)に招致、11月6日から11日まで6日間にかけて、浄水技術のトレーニングをおこないます。
本邦トレーニングのスケジュールは以下の通りです。
日程 | 内容 | 場所 |
11月6日㈪ | オープニングミーティング~移動 | 川崎本社~高萩 |
11月7日㈫ | 座学 | 高萩工場 |
11月8日㈬ | 機器説明 | 高萩工場 |
11月9日㈭ | オペレーション実技 | 高萩工場 |
11月10日㈮ | オペレーション実技 | 高萩工場 |
11月11日㈯ | クロージングミーティング~移動 | 高萩工場 |
■国内外の災害時で応急給水実績No.1
可搬型浄水装置「モバイルシフォンタンク」は日本原料が開発した砂ろ過浄水装置で、従来の浄水装置で必ず必要であったろ過材(フィルター)の交換が不要な持続可能な浄水装置で、浄水場などの施設と同様に飲料水供給ができ、かつ恒久的施設として持続可能な連続自動運転を可能にしたものです。
可搬式や持続可能などの特性から、2005年に宮崎市で発生した台風災害で被災した富吉浄水場の災害復旧を皮切りに、2022年まで国内外で起きた21件の自然災害の復旧支援に活用された実績を有します。2018年に起きた西日本豪雨災害で被災した宇和島市の吉田浄水場(施設能力約6,000m3)では、代替え浄水場として発災後約1か月の短期間で給水を開始、現在は恒久的な浄水場として稼働しています。
可搬型浄水装置「モバイルシフォンタンク」は、ウクライナ国の水道インフラの復旧が急がれる緊急時と、完全復興に向けての恒久的な浄水施設として技術的に貢献できる装置です。
■1939年創業 水道とともに84年
日本原料は1939年の創業以来、日本の水道事業と共に歩んでまいりました。長年の技術革新で開発した水処理技術で水道に貢献することをモットーに、浄水場を中心にろ過材、更生工事などで水道事業を下支えしてまいりました。昨今では、中小規模水道事業の課題解決に技術力をもって貢献させていただいております。今後も、国内のみならず世界中に安心・安全な「水」を届け、国や地域による水の格差をなくすために尽力いたします。「ろ過」「ろ過材」「水処理」の知見をもとに、日本原料ができること、日本原料だからできることを追求してまいります。
ウクライナ技術者研修の取材につきましては、お問い合わせください。