Chlorine Cutter Fe&Mn
クローリンカッターFe&Mn
無塩素
除マンガン
除鉄
クローリンカッターFe、クローリンカッターMnは、天然小粒軽石、耐火粘土を造粒し、破砕してふるい分けを行ったシャモット、セラミックGTにオキシ水酸化鉄や二酸化マンガンをコーティングしたものです。
無数の通気細孔を有し、吸着に優れているため鉄やマンガン除去として使用されます。
クローリンカッターFe
地下水に含有する鉄の除去は次亜塩素酸ナトリウムを使用し、鉄イオンを不溶性の水酸化鉄にしてろ過材で捕捉除去する塩素酸化法が広く使用されています。この処理法は、接触酸化法による除マンガン処理と同様に、次亜塩素酸ナトリウムに起因する塩素酸、臭素酸が増加します。「クローリンカッターFe」は薬品を使用しない除鉄ろ過材で、空気中の酸素を酸化剤としてろ過材のもつ触媒作用で除鉄します (接触酸化法)。
特長
- 鉄の酸化は空気中の酸素を酸化剤として、ろ過材のもつ触媒作用で除鉄します。
- 塩素を使用しないため、塩素酸、臭素酸、トリハロメタン等の生成はありません。
- 薬品の使用がないため、 薬品の管理やランニングコストはかかりません。
- クローリンカッターMnと併用すれば塩素を使用しない除鉄-除マンガン処理が可能です。
物性
| 外観 | 主成分 | 粒径 (mm) | 真密度 (g/cm³) | 嵩密度 (g/cm³) |
|---|---|---|---|---|
| 黄褐色 | 水酸化鉄 | 0.60~1.40 | 1.80~2.15 | 0.55~0.80 |
用途
- 塩素酸、臭素酸、トリハロメタン等の副生物の抑制
- 塩素を含まない除鉄水の製造
- 塩素を含まない除鉄・除マンガン水の製造(クローリンカッターMnを併用)
接触酸化法と塩素酸化法の違い
| 処理法 | 生成鉄 | 生成鉄の物理的強度 | 水質の管理 |
|---|---|---|---|
| 接触酸化法 | FeOOH・H₂O オキシ水酸化鉄 | 強い ろ過層内に捕捉された酸化鉄は、高い圧力損失下でも押し出されることはない。 | 処理水溶存酸素 |
| 塩素酸化法 | Fe(OH)₃ 水酸化第二鉄 | 弱い ろ過層内に捕捉された酸化鉄は、低い圧力損失で押し出される。 | 処理水残留塩素 |
処理フロー例
クローリンカッターMn
地下水に含有するマンガンの除去は、マンガン砂やマンガンろ過材による接触酸化法が一般に広く使用されています。 接触酸化法は酸化剤に次亜塩素酸ナトリウムを使用して、ろ過材の触媒作用により除マンガン処理を行うものですが、処理水中に遊離塩素を0.7mg/L以上 含有させる必要があります。処理中の消毒副生成物を抑制するために、塩素を使用せずにろ過材の酸化力で除マンガン処理を可能 (直接酸化法)にした新ろ過材を開発しました。
独自の製法によりマンガン除去能力を大幅に高め、ライフを延長することができます。
特長
- ランニングコストを削減
塩素酸、臭素酸を低減でき、アンモニア態窒素を含む場合は接触酸化法に比べて薬品のランニングコストを削減できます。 - 残留塩素の管理が不要です
次亜塩素酸ナトリウムを使用しないため、残留塩素の管理が不要です(特殊な場合は除く)。
また、除マンガン処理能力は、接触酸化法のように残留塩素濃度及び残留塩素の形(遊離塩素、結合塩素)によって影響されません。
物性
| 外観 | 主成分 | 有効径 (mm) | 真密度 (g/cm³) | 嵩密度 (g/cm³) |
|---|---|---|---|---|
| 黒色 | 二酸化マンガン | 0.35 | 2.6~2.75 | 0.95~1.05 |
用途
- 塩素酸、臭素酸、その他の消毒副生成物の低減化
- アンモニア態窒素を含む水の除マンガン処理
アンモニア態窒素(アンモニウムイオン)が含まれると、塩素はクロラミン(酸化力の弱い結合塩素)の生成と分解に消費されるため、除マンガン処理に有効な遊離塩素の検出には、アンモニア態窒素の7.6倍を超える注入率が必要です。 - 残留塩素を含まない除マンガン水の製造
イオン交換装置の供給水、観賞魚池、金属腐食対策など、残留塩素を嫌う場合。
※原水水質により、残留塩素を含まない除鉄・除マンガン水の製造も可能ですので当社にご相談ください。 - 既設接触酸化法の代替(ろ過材交換)
塩素酸、臭素酸が水質基準を超える場合やこの２つの物質を増やしたくない場合にろ過材交換を行い対応することができます。
除マンガン処理のメカニズム
クローリンカッターMnによる除マンガン処理は、酸化剤に次亜塩素酸ナトリウムを使用する接触酸化法とは異なり、ろ過材自身の酸化力でマンガンを直接に酸化除去する直接酸化法のため次亜塩素酸ナトリウムは使用しません。したがって、一定処理後に除マンガン能力を失います。このため、再生剤で再生して、除マンガン能力を回復させます。クローリンカッターMnは、マンガン除去と再生を繰り返すことで長期間使用することができます。
