水質の分析・調査、ろ過材試験により
安全な水質管理を提供します。
ろ過材試験について
使用中ろ過材の分析
ろ過池やろ過機にて長年の間使用されたろ過材は徐々に汚れていきます。使用中のろ過材の状態を知るために調査工事によるろ過材サンプルの検査・分析をお薦めします。ろ過池の場合は1池につき数ポイント、ろ過機の場合1基につき1ポイントから各層ごと(表層・上層・中層・下層)のろ過材をサンプリングして、JWWA A103-1988に準拠して検査・分析を行います。ろ過材の現状把握から更生工事または入替工事の目安にしていただけます。水質管理上の参考データとしても活用いただけます。また、お客様が採取されたろ過材の試験も申し受けますので、お気軽にご相談ください。
サンプル採取から分析までの流れ
ろ過池調査または使用中ろ過材の検査・分析の依頼は当社水処理事業部あるいはエンジニアリングサービス部にご連絡ください。お打合せにより採取ポイント、層厚などをご提案いたします。
お打合せにより当社の専門スタッフが対象のろ過池(ろ過機)から、現在使用中のろ過材サンプルを採取します。
採取したろ過材は当社の協力会社「日本濾研株式会社」にて検査・分析を行います。
日本濾研株式会社にて水道用ろ過材試験方法(JWWA A103-1988)に基づいた各種試験や検査業務を行います。
検査・分析の結果を当社の担当者からご報告いたします。また、その際に課題の解決方法などのご提案をいたします。
サンプル採取について
試料を採取する様子と採取ポイントをご説明します。
採取時の様子と方法
サンプル採取器具(ハンドオーガー)を用いて、ご使用中のろ過層を乱さないように試料を採取します。
試験項目によりますが約1000gの試料を各ポイントから採取します。
サンプル採取ポイント
図中の赤いポイントより採取することをお薦めします。
表層・上層・中層・下層と砂層全体を採取することで、ご使用中のろ過池の各層でろ過材にどの程度負荷がかかっているのかなどを詳しく分析することができます。
ろ過材試験方法
「水道用ろ材試験方法(JWWA A 103-1988)」に記載されている
「付録Ⅰ.使用中のろ過材及びアンスラサイトの試験方法」に準じて実施いたします。
また、一部の試験は「水道用濾材(JWWA A 103:2006-2)」により実施いたします。
試験項目
試験名称 | 内容詳細 |
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ふるい分け試験 | 汚れによる肥大化、逆洗によるろ材の流出、成層化の状況などからろ過池の今後生じるであろう障害などの推測を行います。 |
洗浄濁度試験 | 濁質が持っている汚れの度合いを最も顕著に表す指標です。汚れそのものだけではなく、濁質の落ち込み度合いなどを検証する目的で行います。 |
過マンガン酸消費量 | ろ過砂と精製水を混合し煮沸や乾燥などを行い、過マンガン酸カリウム消費量として求めます。 |
付着物試験 | ろ材の表面に付着している汚れを剥離し、溶液中の物質量や容積、金属の含有量を求め、汚れ度合いを検証し更生や入れ替え工事の指標としています。また、強熱減量や過マンガン酸カリウム消費量を用いて付着物中の有機物量を測定します。 |
凝着物試験 | 凝着物試験はろ材の表面に強固に凝着している汚れを分析するものです。塩酸を用いて溶解させその減量率や金属の含有量を求め、汚れ度合いを検証し更生や入替工事の指標としています。 |
強熱減量 | ろ過砂を高温で熱した際の減量を求め、ろ過砂の中に異物がどれほど含まれているのかを調べます。 |
生物試験 | ろ過材に付着している生物を顕微鏡や拡大鏡を用いて観察し生物数を求めます。 |
当社には協力機関として「日本濾研株式会社」があります。日本濾研では高萩工場で生産された製品(ろ過砂・ろ過砂利・アンスラサイト・マンガン砂)を水道用濾材規格(JWWA A 103:2006-2)に基づき各種試験や検査を行っています。