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活性炭シフォンタンクActivated carbon Siphon tank


活性炭シフォンタンクロゴマーク



水処理用ろ過材の洗浄装置(製品名「シフォン式ろ過砂洗浄機」)を応用して開発した製品です
これまで無理だとあきらめていた活性炭ライフを延ばすことが可能になります

平成17年度 全国発明表彰 特別賞「日本商工会議所会頭発明賞」 受賞
活性炭シフォンタンク


    排水基準の強化や法改正、河川放流から下水放流への切り換え指導、ISO14000による環境
計画対応などによって、活性炭による処理がこれまで以上に幅広く採用されています。従来の活性炭装置では、活性炭の固着が上層で生じ、下層がまだ充分に使用できる状態であるにもかかわらず活性炭の交換が必要になってしまう場合がありました。また活性炭表面が濁質でコーティングされてしまい内部の吸着性能を活用しきれず早期に交換が必要になってしまうなど、活性炭の能力を最大限活用することは非常に困難でした。
  そこで弊社ではこのような問題をクリアにし、活性炭の交換ライフを大幅に延長する画期的な活性炭吸着装置「活性炭シフォンタンク」を開発しました。これにより、活性炭入替工事にかかるコスト削減はもちろんのこと、大幅な維持管理コストの削減が可能となりました。また再生や新炭の生産時におけるエネルギー消費量も削減し、地球環境にも大きく貢献することができます。

    

特  長

 1) 活性炭ライフの大幅延長
   活性炭の固着防止や、活性炭表面をコーティングしている濁質が剥離効果などにより、活性炭の
   交換ライフを大幅に延長させることが可能です。
 2) 濁質を剥離して、前段の砂ろ過装置が不要に
   表面に付着した濁質を剥離することができるため、原水の
SS濃度が10~15mg/L程度までは、
   前段の砂ろ過装置が不要になる場合もあります。その結果設備規模を縮小することが可能です。
   (注) 原水の性状によって除去できる
SS濃度は変わります。
 3) 逆流洗浄水量の削減
   活性炭の表面に付着した濁質はシフォン洗浄によって剥離します。そのため逆流洗浄はあくま
   でもすすぎの役割となるため、逆流洗浄水量を大幅に削減することもできます。
 4)
ISO1400など環境問題に配慮
   交換ライフが延長できることから、
ISO14000の一助ともなり、再生もしくは新炭の生産時における
   エネルギー消費・粉塵削減にも貢献できます。

     
    

活性炭吸着装置にシフォン洗浄原理を導入

 シフォン洗浄図

活性炭の洗浄原理
シフォン洗浄 横から見た砂の動き シフォン洗浄 上から見た砂の動き シフォン洗浄 3次元の渦
粒子にかかる重力とスクリュー揚力で渦流を形成 リボンスクリューにより吸着面積を確保 遠心力で外側に向かった粒子が渦流を形成
 
 ・高い洗浄効果
  従来型活性炭装置の逆流洗浄では表面閉塞を防ぐ程度の効果しか望めませんでしたが、
  「シフォン洗浄」は活性炭同士の揉み洗いにより頑固な粒子面の濁度まで除去できます。
 ・活性炭の破砕もなし
  ろ過材同士の揉み洗いにより、ろ過材そのものを破砕することなく、
  表面に付いた汚泥のみを確実に除去することができるため、
  ろ過材を設計当初の規格に極めて近い状態に維持することが出来ます。

     

なぜ交換ライフが延長できるのか

      
 (理由1)上層の固着を防ぎ中層、下層まで活性炭全量で吸着できる  従来型活性炭装置
 ●従来型活性炭装置では、活性炭の固着が上層で生じて
  水道(みずみち)が形成され、被吸着物質がそのまま
  ショートパスする場合がありました。その結果、中層・下層の
  活性炭がまだ使用可能であるにもかかわらず活性炭を
  交換しなくてはなりませんでした。
 ●活性炭シフォンタンクでは、活性炭全体を攪拌することで
  固着化を防止し、まだ十分に使用できる中層・下層との
  入替えを行い、活性炭全量による吸着が行われライフを
  延長できます。
 (理由2)濁質が剥離され内部まで充分に吸着可能となる
 ●活性炭表面に濁質が付着すると、有機物の吸着能力に
  影響を及ぼすマクロ孔が目詰まりします。
  マクロ孔が塞がれると被吸着物質は、吸着面積が広い
  内部細孔への進入が妨げられるため、
  活性炭の有効利用率は低くなります。(A図)
 ●従来型活性炭装置が行っている逆洗では粒子表面の
  付着物質の剥離効果が小さいため、
  活性炭は内部細孔の吸着能力を十分生かすことが
  できないまま入れ替えることになります。(B図)
 ●活性炭シフォンタンクでは粒子表面の付着物質を完全に
  剥離して常に新品に近い状態になるので、
  ライフを延長できます。(C図)
活性炭シフォンタンク
活性炭の洗浄度合いの違い

吸着能力比較実験

 COD・色度ともにライフが延長!
 実際の産業廃棄物処分場で、上向流式の従来型活性炭吸着
 装置と活性炭シフォンタンクを用いて同条件下で吸着の比較実験
 を行った結果です。
 ※交換ライフは原水の性状によって異なるため、全ての場合で
   このような交換ライフになるものではありません。
COD吸着の変化
濁度の変化 色度の変化


活性炭シフォンタンク標準仕様


    ●材  質  本体:SUS304L/電動機受台:SS400
 型式  本体径
mm
 カートリッジ径
mm
 モータ
kW
 処理水量(SV=5hr¹)  運転質量
 ACST-1200  φ1200  φ250 5.5  8.5m³/hr  6.2t
 ACST-1500  φ1500  φ400   7.5 13.3m³/hr  9.9t
 ACST-1600  φ1600 15.1m³/hr 11.3t
 ACST-1800  φ1800 19.1m³/hr 14.6t
    原水を分析した上で、ご要望に合わせた活性炭の規格およびタンクサイズをご提案させていただきます。
     
    ※仕様は予告なく変更する場合があります。