SIPHON KAWASAKI KOUSEIKOUJI KILLER SYSTEM
「高効率なろ過砂洗浄再生システム」
~ろ過池・ろ過砂の状態をベストにキープする画期的製品~
急速ろ過池のろ過材は、日常の逆流洗浄と表面洗浄だけでは十分に洗いきれず、長年の使用で蓄積した汚れによってろ過機能にさまざまな障害を与えます。そのため7~10年周期で、新しいろ過材に交換、またはろ過材を洗浄・篩い分けして再利用(リサイクル)する「更生工事」が行われています。つまり、ろ過材を常に清浄な状態に保つことができれば、更生工事は不要になります。
そこで弊社では、短時間でろ過材そのものを破砕することなくろ過材に付着した汚れのみを除去できる「シフォン洗浄」技術を日常運転に付加する新しいろ過池維持管理システムを開発しました。このシステムは、浄水場急速ろ過池内のろ過材を逆流洗浄時毎に一定量吸い上げ、シフォンK3洗浄機に搬送してシフォン(揉み洗い)洗浄を施し、ろ過池へ返送する仕組みです。
逆流洗浄のたびに定期的にシフォン洗浄することで、今までの表面洗浄や逆流洗浄では洗浄しきれなかった濁質分や残留汚泥(マッドボール等)の除去が可能になりました。その結果、更生工事を行わなくても、ろ過材やろ過池を常にベストな状態に維持することが可能になりました。
多くのメリットをもたらす「『シフォンK3システム』 シフォン・川崎・更生工事・キラーシステム(SIPHON kawasaki Kouseikouji Killer(K3)System)」をろ過池維持管理の新しい方向性としてご提案いたします。
特 長
1) シフォン洗浄の高い洗浄能力により、ろ過材を常にベストな状態に保つことが可能です。
・汚泥剥離現象を回避することができ、安定した水質を得ることができます
・ろ過水濁度が低減され、クリプトスポリジウム対策の一助になります
・当初の設計値通りの粒径・均等係数を維持できるため、ろ過砂の流出を防ぎ、
ろ過層厚の減少を予防します
・マンガン処理能力を保持したまま、理想的なマンガン層を維持します
2) ろ過材は清浄な状態が保たれるため、維持管理コストの削減が可能です。
・更生工事にともなう新ろ過材購入がなくなり、貴重な天然鉱物資源を守ります
・使用済ろ過材を産業廃棄物として処分しなくてすみます
・更生工事に使用していた工事用水の負担がなくなります
・更生工事のためにろ過池を休止しなくてすみます
3) CO₂排出量を大幅に低減することが可能です。
・更生工事にかかわる機材・工事用水・運搬車輌・産業廃棄物から発生するCO₂を低減できます
・逆流洗浄時間の短縮が可能で、造水時のCO₂を低減できます
(CO₂換算係数はSimple-LCA、鉄鋼統計年報、自治体水道局環境報告書より試算)
・2池を1システムで運用すると27%のCO₂削減効果が得られます
『シフォンK3システム』は、「低CO₂川崎ブランド’11」に選定されています
シフォンK3システムの概要
シフォンK3システムでは、逆流洗浄時に下図の吸引位置からろ過材のみを吸引して、
ろ過材は対角に設置されたシフォン洗浄機まで搬送されます。
シフォン洗浄機で揉み洗い洗浄後にろ過池の対角に戻し、
ろ過材を清浄に保つ、ろ過砂洗浄再生システムです。
最新型シフォンK3洗浄機
最新型『シフォンK3洗浄機』では、水流とともにろ過材が洗浄機本体に搬入され、内部空間に沿う動きの中で「水切り洗浄」されて余分な排水をドレンからオーバーフローさせて「シフォン洗浄」に適したスラリー状にします。洗浄機下部に溜まったろ過材をスクリューによりシフォン揉み洗い洗浄を施して排出口からろ過池へ返送します。「水切り洗浄」と「シフォン洗浄」を組み合わせによって短時間で強力な洗浄を実現しました。