ろ過池に搬入された新砂は、マンガンを含む水に塩素を加えてろ過していると、自然とマンガン砂になり水中のマンガン除去能力が高まります。しかし、マンガン砂となるためにはマンガン含有量によって数ヶ月から数年かかることもあります。
弊社のマンガン砂はこのタイムラグをなくすために厳選された急速ろ過砂を塩化マンガンと過マンガン酸カリウムによって繰り返し処理し、砂の表面に接触酸化性のある被膜MnO₂・H₂Oを人工的に付着させ安定させたもので、除マンガン効果に優れています(前提条件として前塩素処理または中塩素処理が必要です)。
特 長
1) 未ろ水中に遊離塩素が適当量残留するようにし、ろ過を継続すると、マンガン砂の表面は未ろ水中のマンガン
の酸化物で生成したMnO₂・H₂Oが被覆し肥厚しますが、マンガン砂と同じ形態になるため接触酸化能力は低下
しません。
2) 弊社の製品は、マンガン付着量が0.3mg/g以上です。
3) マンガン除去に優れた効果を発揮します(砂表面のマンガン酸化物の接触酸化反応で水中のマンガンが不溶性
となって除去されます)。
4) (3)に関係する色度も除去します。水道水の中にマンガンが含まれていると、水が黒色となり、飲料水と
して不適切となるばかりでなく、器物や衣類に色が付いたり管にスケールができる原因となります。
用 途
原水中にマンガンが含まれている場合、マンガンの除去に優れた効果を発揮します。
使用方法
1) 使用初期からマンガン除去能力を有します(使用前に高濃度次亜塩素酸浸漬が必要となります)。
2) 鉄や濁質分が多い原水のマンガンを除去する場合、アンスラサイトとの複層ろ過にすることで対応可能です。
3) 逆流洗浄時の膨張率は25%を推奨いたします。
使用上の注意点
1) マンガン除去には原水への次亜塩素酸の注入が不可欠です(ろ過水の遊離残留塩素が0.7mg/L以上)。
2) マンガンは酸性(pH6以下)条件下では除去しにくくなります。また、鉄はアルカリ性では除去しにくく
なるため、マンガンと鉄が共存している場合はpH7程度に調節してください。
3) ご使用前に次亜塩素酸処理が必要です(弊社での次亜塩素酸処理も承ります)。
4) ろ過継続中に次亜塩素酸の注入量が不足するとマンガン除去能力が失われる可能性があります。
マンガン除去能力が失われたマンガン砂は次亜塩素酸処理を行うとマンガン除去能力が回復します。
5) 長期間ろ過を停止するとマンガン除去能力が低下する可能性があります。停止期間や停止状態によって対応が
異なりますので、ろ過を停止する際は弊社にご連絡ください。